先日、自律神経失調症をテーマに、頭蓋仙骨システムと呼吸循環モデルの視点からセミナーを行いました。
当日は、カイロプラクター、鍼灸師、理学療法士など、さまざまな分野で臨床に携わる先生方にご参加いただきました。
それぞれ専門分野は違いますが、「自律神経の不調を、身体全体からどのように捉えるか」というテーマに対して、真剣に学びを深める時間となりました。
自律神経の不調は、疲れやすさ、不眠、動悸、息苦しさ、めまい、胃腸の不調、不安感など、さまざまな形であらわれます。
病院では大きな異常がないと言われても、本人にとってはつらさが続いていることも少なくありません。
今回のセミナーでは、そのような不調を「心だけの問題」としてではなく、身体全体のつながりからどのように理解していくかをテーマにお話ししました。

なぜこのテーマを取り上げたのか
自律神経失調症という言葉はよく聞きますが、その背景はとても複雑です。
ストレス、睡眠不足、生活リズムの乱れ、呼吸の浅さ、首・肩・背中・みぞおちまわりの緊張、胃腸の不調、身体全体の防御反応。
こうした要素が重なり、身体が休まりにくい状態になっていることがあります。
「検査では異常がない」
けれど、身体はつらい。
そのような方をサポートするためには、症状だけを追いかけるのではなく、身体がどのように緊張し、どこで回復しにくくなっているのかを丁寧に見ていく必要があります。
特に、自律神経の不調は、ひとつの原因だけで説明できるものではありません。
心の状態、生活リズム、呼吸、姿勢、身体の緊張、内臓の働き、頭蓋や仙骨の状態、循環のしやすさ。
これらが複雑に関係しながら、その方の身体の状態をつくっています。
そのため今回のセミナーでは、頭蓋仙骨システムと呼吸循環モデルを軸に、自律神経の不調を身体全体から考える時間にしました。
セミナーで扱った主な内容
今回のセミナーでは、自律神経失調症に対する考え方を、いくつかの視点から整理しました。
まず大切にしたのは、自律神経の不調を、心やストレスだけの問題として決めつけないことです。
もちろん、ストレスや精神的な負担が関係することはあります。
けれど同時に、身体の状態も深く関係しています。
たとえば、自律神経の不調では、次のような症状がみられることがあります。
- 疲れやすい
- 寝つきが悪い
- 眠りが浅い
- 途中で目が覚める
- 胸がドキドキする
- 動悸や息苦しさを感じる
- めまいや立ちくらみがある
- 胃腸の調子が乱れやすい
- 食欲が出にくい
- 身体は疲れているのに、頭や神経が休まらない
- 不安感や緊張感が抜けにくい
- 首・肩・背中・みぞおちまわりがこわばりやすい
これらは、単なる症状の集まりではなく、身体全体が緊張し、休まりにくくなっている反応として見えてくることがあります。
症状だけを見ると、だるさ、不眠、動悸、めまい、胃腸の不調、不安感などは、それぞれ別々のものに見えるかもしれません。
けれど、身体全体を見ていくと、呼吸の浅さ、首や背中の緊張、みぞおちの硬さ、頭や神経が休まりにくい状態などが、ひとつの流れとして関係していることがあります。
頭蓋仙骨システムについて
セミナーでは、頭蓋仙骨システムについても扱いました。
頭蓋仙骨システムとは、簡単に言うと、頭から背骨、骨盤の中心にある仙骨までのつながりを大切に見る考え方です。
頭蓋骨、脳や脊髄を包む膜、背骨、仙骨、脳脊髄液。
これらは、それぞれ別々に存在しているように見えます。
けれど身体の中では、膜や神経、背骨を通して、ひとつのつながりとして働いています。
頭と骨盤は、離れているように見えます。
しかし身体の中では、連続した構造として関係しています。
たとえば、後頭部や首の付け根の緊張、背中のこわばり、仙骨まわりの硬さ、身体全体の緊張の抜けにくさ。
こうした要素が、自律神経の不調や、身体が休まりにくい感覚と関係している可能性について、セミナーの中で学びを深めました。
自律神経の不調を考えるとき、頭だけを見るのでも、首だけを見るのでも、骨盤だけを見るのでもありません。
頭蓋、背骨、仙骨、そして全身のつながりを通して、身体がどのような状態にあるのかを見ていくことが大切です。
呼吸循環モデルについて
もうひとつの大きなテーマが、呼吸循環モデルです。
呼吸循環モデルとは、身体の回復には、呼吸と循環がとても大切だという考え方です。
呼吸は、ただ酸素を取り込むだけのものではありません。
胸郭や横隔膜が動くことで、血液やリンパの流れ、内臓の動き、身体全体のリズムにも影響します。
呼吸が浅くなると、首や肩に力が入りやすくなります。
胸が広がりにくくなります。
みぞおちが硬くなります。
お腹が動きにくくなります。
身体が休まりにくくなります。
反対に、胸郭や横隔膜が動きやすくなると、呼吸が自然に入りやすくなります。
呼吸が入りやすい身体は、緊張から回復へ向かいやすい状態とも言えます。
今回のセミナーでは、呼吸と循環を整えやすい身体環境を、どのように見ていくかについてもお話ししました。
「深呼吸をすればよい」という単純な話ではありません。
胸郭、肋骨、横隔膜、背中、お腹まわりが硬くなっていると、そもそも呼吸が自然に入りにくいことがあります。
だからこそ、呼吸が入りやすい身体の状態を整えることが、自律神経の不調を考えるうえで大切になります。
自律神経の不調を、身体全体から見るということ
今回のセミナーを通して改めて感じたのは、自律神経の不調は、単純に「ストレスですね」で終わらせられるものではないということです。
もちろん、ストレスは大切な要素です。
心の状態や生活環境が、自律神経に影響することはあります。
けれど、それだけではありません。
呼吸、循環、頭蓋、背骨、仙骨、横隔膜、内臓、姿勢、日常の緊張。
たくさんの要素が、ひとつの身体の中で関係しています。
たとえば、呼吸が浅くなると、首や肩に力が入りやすくなります。
首や肩の緊張が続くと、さらに呼吸が浅くなりやすくなります。
みぞおちが硬くなると、横隔膜が動きにくくなり、胃腸の不調や息苦しさにつながることもあります。
身体が緊張し続けていると、眠ろうとしても頭や神経が休まりにくくなることがあります。
このように、症状は別々に見えても、身体の中ではつながっていることがあります。
だからこそ、自律神経の不調を理解するためには、症状名だけでなく、その人の身体がどのように頑張ってきたのかを丁寧に見ることが大切だと感じています。
この学びを、日々の臨床に活かしていきます
今回のセミナーで扱った内容は、次のようなお悩みを持つ方のサポートにも役立つと考えています。
- 疲れやすく、いつもだるさを感じる
- 寝つきが悪い、眠りが浅い、途中で目が覚める
- 胸がドキドキする、動悸や息苦しさを感じる
- めまいや立ちくらみがある
- 胃腸の調子が乱れやすく、食欲が出にくい
- 身体は疲れているのに、頭や神経が休まらない
- 不安感や緊張感が抜けにくい
- 首・肩・背中・みぞおちまわりがこわばりやすい
また、
「病院では大きな異常はないと言われたけれど、調子が悪い」
「薬だけでなく、身体全体から整えていきたい」
という方にとっても、身体を見直すひとつの助けになると感じています。
自律神経の不調は、目に見えにくく、説明しづらい不調です。
だからこそ、患者さんご自身も、
「これは本当に身体の不調なのだろうか」
「気にしすぎなのだろうか」
「自分が弱いだけなのだろうか」
と不安になってしまうことがあります。
けれど、つらさがあるということは、身体が何かを伝えてくれているということでもあります。
青葉台リーフ整体院では、今回の学びを日々の臨床にも活かしながら、自律神経の不調を心だけの問題としてではなく、身体全体のつながりから丁寧に見ていきたいと思います。
まとめ
自律神経失調症は、検査で大きな異常が見つかりにくいことがあります。
けれど、それは「つらさがない」という意味ではありません。
身体が緊張し続けている。
呼吸が浅くなっている。
頭や神経が休まりにくくなっている。
首・肩・背中・みぞおちまわりがこわばっている。
そのような身体の状態が、不調と関係していることがあります。
今回のセミナーでは、頭蓋仙骨システムと呼吸循環モデルを通して、自律神経の不調を身体全体から考える大切さを改めて確認しました。
カイロプラクター、鍼灸師、理学療法士など、さまざまな分野の先生方にご参加いただいたことで、私自身にとっても、とても有意義な時間となりました。
自律神経の不調は、目に見えにくく、説明しづらい不調です。
だからこそ、症状だけを見るのではなく、その方の身体がどのように頑張ってきたのかを丁寧に見ていくことが大切だと感じています。
今回のセミナーでの学びも、日々の施術に活かしながら、これからも一人ひとりの身体に静かに、丁寧に向き合っていきたいと思います。



